2018.02.22相模原ライフ子育てママ必見!相模原の教育事情 vol.1
こんな取り組みおもしろい!幼稚園特集 Vol.1
相模原市にある私立幼稚園の数は、ぜんぶで48園(平成29年10月1日現在)。どの園もそれぞれ、素晴らしい理念や情熱をもって幼児教育にあたっているはずです。 その中でも今回は、特徴あるユニークな取り組みをしている3園(渕野辺ひばり幼稚園、中央幼稚園、虹ヶ丘幼稚園)を独自にピックアップしてみました。 3園とも「心、体、頭」を育てるさまざまなプログラムがとても充実している様子。すべてをご紹介したいところですが、今回は編集部が「面白い!」と思ったプログラムにあえてぐっとフォーカスしてご紹介します!
■ 渕野辺ひばり幼稚園(パソコン教室)
「自分で考えて、行動ができる人になってほしい」
「小さいうちから何でも経験させてあげたい」
2019年に開園50周年を迎える渕野辺ひばり幼稚園。パソコン教室を教育プログラムに取り入れた背景には、こんな思いがありました。
パソコン教室は、年長さんが取り組むプログラム。「遊びながらいろいろと学べる」をコンセプトに、渕野辺小学校のカリキュラムと連携する形で2002年から取り組みがスタートしました。年に一度の作品展(2018年は2月17日に開催)に向けて、園児たちは1年かけて週に1度、パソコンの基礎的なスキルを学びながら作品を完成させていくのです。
- 数のかぞえ方をパソコンで学ぶ園児たち
幼稚園のパソコンは全部で9台。人気キャラクターも取り入れながら、「マウスにさわって動かしてみよう」「クリックできるかな?」「物を運んでみよう」「絵を描いてみよう」など、1年間のカリキュラムを通して、数字のかぞえ方やパソコン絵画の描き方などを楽しく学んでいきます。
それにしても、実際に作品を拝見して、小学校にあがる前の幼児がパソコンを使ってここまで絵が描けるのか、と驚嘆しました。
園長先生「遊びだと、子どもたちは一生懸命自発的に取り組みます。それに、周りの子の頑張る姿に触発されて、自分ももっとできるようになりたいと張り合いが出ます。だから、自分でできることがどんどん広がり、自信につながっていくのです。ほかの園児たちとふれ合いながら、自分で考えて動く。集団生活の中で、遊びを中心にしながら、こういう子を育んでいきたいと思っています。パソコン教室や英語のプログラムにしてもそう。子どもたちが楽しめるプログラムを通して、これからのグローバル社会で1人ひとりがリーダーシップを持って生きていける土台を育ててあげること。これが私たちの使命だと思っています」
●保護者からの声
・いろいろな経験を積むことができました。ほかの幼稚園ではなかなかやらないパソコン、文字、英語などに触れられて、スムーズに小学生になることができそうです。
・さまざまな経験を通して子供の成長が感じられる3年間でした。
※園独自のアンケート調査より一部抜粋
≪渕野辺ひばり幼稚園の概要は園のホームページをご覧ください≫
http://www.hibari-kinder.ac.jp/
■ 中央幼稚園(剣道)
2019年に開園50周年を迎える中央幼稚園の教育活動のキーワードは、「集中と発散」。
音(リズム)、言(ことば)、体(からだ)の3つを教育の軸に、じつに多様なプログラムが用意されています。そのため、思わず珍しい活動に目を奪われがちです。でも、この幼稚園が大切にしているのは、子どものいわば「根っこ」となる心と体の育成です。
つまり、いろいろな体験を通して、自制心や協調性、創造性、探求心、伝える力、やり遂げる力などが育つという考え方。そのために、理にかなったプログラムが豊富なのです。
今回取り上げた「剣道」もその一つです。年中時の2月から1年間、週に1回(年間37~38回程度)経験するプログラムですが、いきなり竹刀を振らせてもらえるわけではありません。まずはぞうきんがけから始め、ものごとにのぞむ姿勢から学んでいきます。そして、おけいこの最初の数分は必ず正座のまま黙想し、心を整えてから始めます。
今回見学したときの子どもたちは、剣道のおけいこが初めてだったにもかかわらず、きちんと正座し、先生の話に集中していた姿がとても印象的でした。
園長先生「剣道にしろ書道にしろ、『道』のつくものには、ルールや型があります。子どものうちからそういうことを経験していると、生涯を通じて『軸』となるものが自分の中に通っていくのです。それに、『打って打たれる』ということを秩序をもって繰り返すうちに、自分の心を制する力、信頼関係、集中力、正しい競争心も育まれます。剣道に限らず、心も体もやわらかい時期に、さまざまな活動を通して鍛えていくことが、結果的にしなやかで強い心と体を作ると考えています。ちなみに、朝はクラシックから、園児が帰る頃には季節の歌まで、園には1日を通してさまざまなジャンルの音楽が流れています。これも、感性を磨くことは豊かな人生につながると考えているからです。」
●保護者からの声
・豊富なカリキュラムが魅力。子どもにいろいろな経験をさせたいから入園を決めました。
・最初は子どもがついていけるか心配だったけれど、成長を日々感じます。さまざまなステージ(結婚前、子育て中、子育て後、孫がいる等)の先生や講師の方々とふれあえれことも魅力です。
≪中央幼稚園の概要は園のホームページをご覧ください≫
■ 虹ヶ丘幼稚園(ヨコミネ式教育法)
「全員できるようになる」
これが、虹ヶ丘幼稚園がヨコミネ式教育法を取り入れようと決めたきっかけでした。
テレビ番組『エチカの鏡』でも話題になったように、ヨコミネ式教育法によって楽譜を観ずに曲を弾きこなしたり、逆立ち歩きをしたり、小学生の教科書を使って勉強していたり、超人的な幼児たちの姿に衝撃を受ける人は多いと思います。でも意外なことに、これらは練習することで全員ができるようになるのだそうです。その心は、幼稚園の壁にあった以下の言葉に集約されているように思います。
「こどもたちは みんな天才! できることはおもしろい おもしろいから練習する
れんしゅうすると じょうずになる そして つぎへいきたくなる
じゅうなんも さかだちも さかだちあるきも とびばこも
よむこと かくこと ひくこと すべてはくりかえし
毎日の積み重ねにより 何でもできるようになる」
「6歳までに精神的な基礎ができあがってしまう」「運動と知性の関係はとても密接」
園長先生はこういった考えのもと、発案者の横峯氏がいる鹿児島に何度も足を運び、ヨコミネ式教育法への理解を深めていきました。そして、保護者への説明に尽力し、2006年から同教育法の導入を決めました。
10段ある跳び箱を軽々と跳んだり、1,000冊の本を読了していたり、読み書きがしっかりできていたりと、とにかく目を疑うような現場に取材中たびたび遭遇しました。でもそれも、先生方が子どもたちの「できる」を信じて励まし、子どもたちもそれに楽しみながら応えている様子をみていると納得できるのでした。
園長先生「一つでいいから、子どもが夢中で取り組めることを見つけることが大切です。子どもたちは、ほめられること、挑戦することで自分たちの“生きる力”が伸びていく。だから、ちょっとだけ難しい課題を与え、できたことに対してきちんと認めてあげることを繰り返すうちに、驚くほど成長するのです。『20歳になったとき、この子どもたちは自立した人間になっているか?』これをいつも問いながら、幼児教育や親御さんへの情報発信、職員の教育に力を入れています」
- 「絶対できる」の文字がひときわ目立つ
- 最近できるようになった逆立ち歩きを披露してくれた園児
●保護者からの声
・毎日話に出てくるお友達の名前が増え、今ではクラス全員の名前を憶えて楽しく通園しています。
・日々、子供の成長を感じています。たった2ヵ月でひらがなをすべて読めるようになったこと、ブリッジができるようになったこと、お友達の名前をたくさん覚えてお話しするようになったこと。そして、親として一番嬉しいのは、2才年下の妹のことをとても大事にするようになってくれたことです。自分より弱いものを大切にするという、心のあり方を幼稚園の中で学んでいるのだと思います。
※園独自のアンケート調査より一部抜粋
≪虹ヶ丘幼稚園の概要は園のホームページをご覧ください≫
http://www.sesame-net.com/nijigaoka/
子どもたちのいきいきとした様子はさることながら、先生方の教育に対する真摯な姿勢に触れることができ感激しました。 どの園の先生方もみな明るく、見ず知らずの私に対しても笑顔で元気よく「こんにちは!」と挨拶してくださったのが印象的です。基本的なことですが、こういうあたり前のことがキチンとできる大人が先生というのは、親にとっては大きな安心感につながります。 アプローチは違えど、3園の取り組みに共通していたのは子どもたちの「根っこ」を育むプログラム 。「自分が親なら、この幼稚園に入れたい!」と3園それぞれに思わず惚れ込み、お子さんを入園させる親御さんを羨ましく思いました。